第47回情報科学若手の会に参加してきた ~その3~
おうふ,気づけば1ヶ月経ってしまった.
今回は若手の会のメインであるセッションについて簡単に.
若手の会は,ご飯,懇親会,睡眠以外の時間のほとんどはセッションなので,数多くの発表がありました.
特別講演の2つはやはり特に印象的でした.
本当は楽しいインターネット
@yuyarinさんによる,インターネットがどのように運用されているかという講演です.
普段,自分はインターネットを情報検索や情報発信のツールとして使うユーザーです.一方で,インターネット上にデータを流すために,回線やスイッチといった物理的な装置の運用,パケットの流れを制御している人達(ネットワークエンジニアと呼ばれる方々)がいます.
ユーザーという立場でインターネットを活用していたため,インターネットという基盤がどう構築されているのか,運用者はどのような意図を持って設計しているのかということを全く意識したことがありませんでした.(会社や学校など大きなネットワークを構築した経験のある人はこういう意識を持っているのかもしれません.)
インターネットは簡単な電子工作で使うデータ通信のように結線すれば繋がるというものではないので,信号をパケットとして解釈しまた別の行き先にルーティングして,ということができるが故に,いかに効率良くデータをさばくかということが求められ,その結果ネットワークそれぞれが生きているかのように振舞っているように思えました.
ネットワークに対する興味と新しい視点を発見することができました.
そしてインターネットを支えているネットワークエンジニアへの感謝の気持ちも忘れないようにしたいと思います.
サイバーセキュリティの世界に飛び込もう
NICTの大井大介さんによる,セキュリティ全般に関する講演です.
大井さんは,なんと,ネットワークの攻撃を可視化する超Coolなツール「ダイダロス」をデザインした方です.
まさかお会いできるとは思っていませんでした.
発表では開発物語を聴くことができました.
デザインの秘訣は「SF作品を沢山見る」ことだそうです.
こんな書籍も紹介されていました.(今度ポチろうかな?)
セキュリティを高めるという自衛自体は(外部にその技術を売るなどしない限り)お金にならない事が殆どで,コストカットで真っ先に矛先が向いてしまいます.今もまさに攻撃を受けているという「現状」を皆に理解してもらうことが重要で,セキュリティに対する意識向上に向けてこういったらツールを開発しているとのことでした.
最近はクラッキングが技術の誇示でなく,金儲け(=生活がかかっている)になってきており,攻防の質や速度が激化しているという話もありました.
また,攻撃の種類も変わり続けるからこそ終わりのない研究テーマであるとのことでした(日本は暗号化の研究は強くても,こういった実際の攻撃などに対する研究はまだまだ足りていないようです).
実はこの発表前日の懇親会でお話しをさせて頂き,個人で管理しているwebサーバなどに関して,セキュリティ対策に切りがないが,基本的な防御方法をしっかり抑える(ソフトを最新の状態にする,sshのポート変えておくなど),こまめにサイトの更新を行うといったことが重要だという助言を頂きました.
ここもさくらVPSで運営しておりますが,自衛頑張ろう(ちゃんと更新しよう)...
一般発表・ショート・ナイトセッション
他にも色んなのがあり,新たに知ること,感じることが沢山あったのですが流石に紹介しきれません(Twitterのまとめを見ると振り返れるので,ここでもTwitter大活躍ですね).全内容を知れるのは参加者の特権といったところでしょうか.
@decobisuさんが,ちょっと風変わりな「ミツバチ」の発表をしていたので,その時紹介していた動画貼って今回の記事は終わりにしたいと思います.
ミツバチかわいい
驚くべきことにミツバチは飼えるらしい...
次回は自分の発表についてかな.
タグ: 情報科学若手の会
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